初盆と香典
お盆には、一年に一度、死者の霊が家に戻ってくると言われています。人が亡くなった後、初めて迎えるお盆のことを新盆または初盆と言いますね。初盆(新盆)は故人が仏になって初めて里帰りするものであり、初盆(新盆)を迎える家では精霊棚を作り、迎え火を焚いてお迎えをします。親族や親しい方をお招きして僧侶にお経をあげてもらい、盛大に供養を営みます。
初盆の時には決められた供物以外にも、故人の好物などをお供えします。お経が終わったら、茶菓子や精進料理などでもてなし、僧侶にはお布施を渡します。お布施の金額はおおむね三万円から五万円が一般的なところです。
四十九日の忌明前にお盆を迎える場合の初盆(新盆)は、翌年に繰り延べされることになります。
お香典、お供え物の贈答様式については次のようになります。
- お香典の水引は黒白か黒白銀か黄白で5本か7本のもの、または双銀の7本か10本のもので、結切りか鮑結びのものを用います。
- 表書きは「御佛前」「御仏前」「御供物料」と書きます。
- のし袋の水引は藍銀で蓮絵入りがないもの、または黄銀で5本か7本のもの、結切りか鮑結びのものを用います。
- 表書きは「御佛前」「御仏前」「御供物料」と書きます。あるいは「御供」「御供物」でも構いません。
一般的には初盆へのお返しは必要ありませんが、地域によりお返しする慣習を持つところもあるようです。また、近所の方など「御供物」などをいただいた場合には「志」と表書きした引き物をお渡します。引き物の品物は、香典返しでよく使われるお茶、タオルセット、ハンカチなどが一般的のようです。近年ではそれほど慣習にとらわれず、お返しの品もいろいろなものを選べるようです。
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