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映画「おくりびと」について

新しい葬儀と法要進め方とマナー新版

おくりびと」という映画が第81回アカデミー・外国語映画賞で部門受賞をしました。2009年3月現在、この話題はマスコミを賑わわせています。

この映画「おくりびと」の主演、本木雅弘さんが、実質上この映画の生みの親なのかもしれません。

本木さんは、1996年「納棺夫日記」(作者:青木新門)という本を読んで深い感銘を受けたそうです。もともと本木さんは、若いころにインドを訪ね、そこで当たり前のように行われる「葬儀」のあり方に触れて、人の生死について、ある思いを深くした体験を持っています。

インドでは日常的に人々が死に接し、それが衣食住と同じ意味を持ちながら、生活の中に溶け込んでいる、そのことに本木さんは、カルチャーショックを受けました。

本木さんは、俳優として、いつの日にか、人の死を劇的な形でなく、また死が悲しいとか悪いとかいう概念でもなく、空気のように当たり前の風景の中で「死」というものを表現したい、そんな思いに至ったようです。

そして、前記した「納棺夫日記」との出会いがありました。

本木さんは、作者の青木さんのところへ、映画化のために何度も足を運んだそうです。しかし、映画化に至るまでには、作者の青木さんの同意を得ることがなかなか出来なかったようです。

作者の青木さんとしてみれば、また別の意味での「死」の捉え方があったのかもしれません。また、映画化の舞台が原作と異なること、ストーリーの各部の描写が作者の意図と異なること、これらは文章による表現と、映像による表現との永遠の相克とも言えるのでしょう。

しかしながら、これが映画作品の「おくりびと」として日の目を見ることができたのは、本木さんの熱意に他ならないと思います。まさか、これを映画化する段階で、当初からアカデミーに評価されることを狙ったものとも思えません。最初の入り口は、お金もかけず、逆風や反対もあり、小さな小さな出発だったのです。

およそ、大きい評価の入り口には、何事にも共通するポイントがあるのではないでしょうか。多くの無関心や逆風があり、しかしながら、本木さんを始めとした少数の熱いこころざしが、小さな風穴を少しずつ開けていった。今回の「おくりびと」の出発点も、やはりごく少数のこころざしが存在していたに違いありません。
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